轟水源(とどろきすいげん)所在地:宇土市

向こう側が水源です

宇土城址より西へ約1kmの所に、昭和60年日本名水百選で選定された「轟水源」があります。湧水量は1日約3千トン、水温は16度で、300年以上続く日本最古の上水道「轟泉水道(ごうせんすいどう)」の水源です。
細川支藩二代細川行孝公が宇土入部後、ここから市街地まで上水道を作りました。しかし100年近くたつ頃には陶管だったため老朽化がすすみ、水漏れや破損が生じてきました。そこで明和の頃、水圧に強い樋菅(馬門石)にかえ石管としました。現在でも補修を重ねながら使用され、地域の人々の飲料水として使用されています。総延長は約5kmで、約100戸が上水道として利用しています。
湧水は、昔から肥後の名水として大変お茶に適しており、飲料水や灌漑用水、防火用水と幅広く使用されました。水は市街地に入ると本管から支管に別れ、氏族屋敷には各戸に井戸を、町家には各町内毎に共同井戸が設置され、おのおのが汲みに行っていました。
一年中、平日休日を問わず、多くの人々が美味しい湧水を求めてポリタンクやペットボトルを持参し、訪れています。