住吉自然公園(すみよししぜんこうえん)所在地:宇土市

紫陽花

熊本で紫陽花を思い浮かべるときに、必ず名前があがる場所があります。住吉自然公園です。梅雨の時期には公園を取り囲むように約2000株の色鮮やかな紫陽花が咲きほこります。
公園の小高い山頂には平安時代に菊池則隆により海上安全の祈願所として建立された住吉神社が祀られており、当時より熊本に入る海上航路の玄関口であったことが伺えます。その際、目印となったのが「風流島(たはれじま)」で、伊勢物語や枕草子、後撰和歌集にも詠まれた直径十数メートル、外周約五十メートルの岩礁で、頂上には小さな鳥居が建っています。
また、有明海は日本一の「のり」生産地で公園の中腹には海苔養殖技術開発のきっかけとなった「糸状体期」発見者のドゥルー女史の碑や白亜の灯台も建てられています。
公園からは有明海が一望でき、金峰山や雲仙普賢岳の眺望も楽しめ、毎年6月には「紫陽花マンドリンコンサート」も開催され、多くの来場者で賑わっています。